2022年8月27日:乙女座の新月リーディング by すずきふみよし
乙女座の新月ホロスコープ|2022年8月27日17時17分(東京)
新月図概観
⇒クリックして天体配置の詳細を読む(占星術に詳しい方向け)
新月=太陽と月の合が7室に。カスプ(=ディセンダント)は獅子ですが乙女がほぼすっぽりと入りインターセプトと言ってもよいくらいです。4室双子火星とスクエアのアスペクトを形成しています。
アセンダントは水瓶(15度)で,そのルーラー天王星は3室牡牛にありドラゴンヘッドと合,金星とスクエア。ドラゴンヘッドはディセンダントに載っているセレスとスクエアで,ノード軸を交えてTスクエアになっています。
ディスポジターでは1室魚海王星がドミサイルであるものの他の天体と関係がありません。7室獅子金星が3つのルートのハブとなっており,8室天秤水星とループをつくっている格好です。
その他特徴的な配置として
- ASC-DSC(セレス付)に対してカイロンが調停
- MCに水星が60度
- 海王星とパラスがスクエア
などがあります。
新月の星読み| 乙女座の新月図リーディング
サビアンシンボル研究の専門家すずきふみよしは,
サビアンシンボル中興の祖デイン・ルディアにならって月相を次のように捉えています。
新月~満月:新月にエネルギーが放出され具体的な形態をとるプロセス
満月~次新月:エネルギーが意識レベルに集中し精神的な形態を生産するプロセス
上弦および下弦はそれぞれにおけるサブサイクルとしてプロセスに影響を与えます。
青文字は占星術用語で、占星術に詳しい方・勉強中の方向けの情報です。
占星術に詳しくない方は、解釈文だけお読みください。
新月(8月27日)から上弦(9月4日)までのテーマ
想像力の源泉を見出し先の見通しが開けてくる時期。夢を描いて将来の達成を味見して。
新月が形成される乙女座5度のサビアンシンボル(ルディア版, 以下同)
乙女座5度のサビアンシンボル
自然の精霊や通常は目に見えないスピリチュアルな作用に気づきはじめた男
A man becoming aware of nature spirit and normally unseen spiritual agencies.
キーノート:意識の新しいレベルのはじまり
サビアンシンボル解釈の2つの側面:実存的と元型的
どのサビアンシンボルの解釈に関しても言えることですが,
字面どおりに読んでよい部分と字面以外の意味を抽出しないといけない部分という2つの側面があります。
ルディアは前者を実存的,後者を元型的と説明しています。
この乙女座5度のサビアンシンボルの詩文に描かれている絵図を
そのままに解釈して得られるのが実存的な意味合いということですが,それはそれで有効です。
文字どおり,スピリチュアルな作用に気づく啓発の機会に恵まれるという意味合いもこのシンボルにはあります。
乙女座5度のサビアンシンボルの元型的意味合い
一方で元型的な意味合いとはどういうものか
――それは,乙女座というサインの第5番目のシンボルであるということから導かれます。
乙女の特徴的な性質として分析力や客観視がありますが,それが顕著に現れているのが1度です。
乙女座1度のサビアンシンボル
肖像画のなかで,男の頭の重要な特徴が芸術的に強調されている
In a portrait, the significant features of man’s head are artistically emphasized.
キーノート:いかなる生の状況についても突出した特性と一切合財の意味とを自分自身に明瞭に描写してみせる能力
特徴をしっかりと捉え描写するという能力を提示しているのがこの1度ですが,5度になるとそこに想像力が加わります。
単に特徴をうまくつかんで分析的に描くにとどまらず,
イメージを生み出して自分の感覚体験に関連づけていくという営みがこの5度で働きます。
したがってスピリチュアルな作用に気づきはじめるというのは,実は想像力の源泉を見出すということなのです。
キーワードとして“OUTLOOK(見解,態度,展望,見通し)”が与えられています。
想像力を働かせることによって先の見通しが開けてくる時期だと言えます。
ジョーンズは「人々の夢はつねに人間の達成の味見である」という素敵な言葉を残しています。
想像力をもって夢を描き,将来の達成を味見してみてください。
この度数のポジティブな発現は
「それによって所定の目的のための真の支援が得られるような器用な説得力」です。
描いた夢をプレゼンテーションする能力にも恵まれることになります。
一発ぶち上げて夢の実現への支援獲得につなげられる可能性もあります。
ただしこの度数のネガティブな発現は「永続的なリアリティについての認識の欠如」です。
どんなに大きな夢を描くのも結構ですが実現可能性と持続可能性を欠いていてはまとまるものもまとまらないでしょう。
地に足の着いた想像力にしたいものです。
太陽と月がこの同じ度数にあるということで,ソーシャルでもプライベートでも上記の内容が非常に強化されます。
アスペクト, ディスポジター, その他注目すべき点
この新月(7室乙女)が火星(4室双子)とスクエアです。
想像力を豊かに育み対人関係に活かしたいところですが,気持ちが先走り空回りしてしまうかも知れません。
行動には自重を。ただしあまり抑え過ぎると内面の健康や家庭にも支障が出かねないので発散の場を見つけましょう。
ASC-DSCにノード軸がグランドクロスです。DSCにはセレスがあります。
パートナーのいる方には役割の重責が増してくるかも知れません。
基本にあるのは「守ってあげたい」「育ててあげたい」といったピュアな気持ちですが
「そうしなきゃ」という義務感も強くなるでしょう。
相手への圧力にならないよう注意しましょう。見守ることが大事です。
世界情勢に照らしても同じことが言えます。
国際社会での日本のパートナーシップにおいても役割の重責が増してくる可能性があります。
日本の場合それ以前に内政がグラグラですが,外圧がさらに厳しくなってくる時期だと言えます。
ASC-DSCに対しカイロン(2室牡羊)が調停のアスペクトをとっています。
重責が厳しくなったら自分を癒すことが必要であり有効です。
2室ですので自己投資になるような方法(ジムやエステなど)もよいでしょう。
新奇なものに飛びつく傾向とも解釈できますので怪しげなヒーリングなどには警戒してください。
なんらかのきっかけにはなるとおもいます。
金星(7室獅子)と天王星(3室牡牛)がスクエアです。
パートナーの有無にかかわらず愛情面で刺激的な出会いが期待できそうです。
ASCとリリス(5室蟹)が150度。
ただ、火遊びには要注意です。あとやはり金銭面でのうまい話にも気をつけてください。
金星にはジュノー(1室魚)も150度。
実りあるものとするにはなんらかの妥協や犠牲が求められることになってしまいます。
海王星(1室魚)とパラス(5室双子)がスクエアです。
ディスポジターで孤立している海王星ですがこれは使えるアスペクトです。
プライベートの密かな楽しみに適性があります。対人関係で活かせない想像力はその方向にリサイクルしてみてください。
MCに対して水星が60度です。全体的に見て金星の強い図ですが,
ディスポジターでは乙女のルーラー水星とループをなしており,ここもうまく使ったほうが吉でしょう。
やはり中長期的なビジョンを掲げて他人と共有することが功を奏することになりそうです。
上弦の星読み|射手座の上弦図リーディング
射手座の上弦図(2022年9月4日3時7分:東京)
上弦(9月4日)から満月(9月10日)までのテーマ
現状や今後の方向性の修正を余儀なくされる時期。変える必要のなか,変化を受容するゆとりを。
上弦では、太陽(2室乙女12度)に月(4室射手12度)のスクエアが形成されます。
乙女座12度のサビアンシンボル
結婚式のあと新郎が新婦からヴェールを剥ぎとる
After the wedding, the groom snatches the veil away from his bride.
キーノート:訓練された心の透徹的であらわにする力射手座12度のサビアンシンボル
旗が鷲へと変わる。鷲は夜明けを祝福する雄鶏へと
A flag turns into an eagle, the eagle into a chanticleer saluting the dawn.
キーノート:前兆的な表明に敏感な精神による,ニューエイジの大きな象徴の精神的な浄化とプロモーション
上弦の月(9月4日)を境に少し潮目が変わります。
自己の価値観においてこれまで秘められていたものが明らかになると同時に,
家庭環境や家族のあり方に関する価値観が変化を見せる可能性があります。
従来のやり方が通用しなくなったり間違いが見つかったり,
とりわけ働き方や稼ぎ方について見直しを余儀なくされることになるかも知れません。
不動産上の変化となって現れる可能性も予想できます。
ジュノー(8室魚)がノード軸を調停。
相続上の動きとして読むこともできます。
金星(1室獅子)とベスタ(7室水瓶)のオポジションに対し,
パラス(11室双子)とバーテックス(5室射手)が調停のアスペクトをとっています(4点でほぼミスティックレクタングル)。
さらにベスタとバーテックスの間に冥王星(6室山羊)で小三角。
パートナーシップにおいては引き続き義務感が強く伴います。ただ愛情面での充足はあるでしょう。
相手のためを想いながらも自分は満たされる状態ですが,自己満足にならないよう気をつけたいところです。
それでも少し甘えたところを見せてもOKという感じですから上手に使ってください。
ASCにリリスが載ります。
浮いた話にも引き続き用心です。
世の中の動きとしては国際協調が強く求められる一方で格差や労働・雇用に関する問題が顕在化しそうです。
慢性的な経済停滞にある日本において常態化している問題ではありますが,噴出してひと悶着起こすおそれもあります。
水星(3室天秤)と火星(10室双子)がトラインです。
コミュニケーションが活発になり社会的なアクティビティも活性化します。
情報発信には最適ですのでSNSの有効利用などを検討してみてください。
ビジネスをしている人には宣伝効果のあるタイミングとしておすすめしたい時期になります。
土星(7室水瓶)天王星(10室牡牛)セレス(1室獅子)がTスクエアを形成しています。
持続可能性のある自己変革を社会的に要求されるものの,
あくまでもコントロールは他者に握られている,という感じの微妙な状態です。
「もっとさぁ,もうそういうんじゃなくて,なんか違うのないの?」とダメ出しされる一方で,
新しいものを提示するには時間をかけてゆっくり育てていく必要性を痛感することになります。
これは腰を据えて取り組まなければならないと感じる局面が出てくるかとおもいますが,
自分を追い込むのではなく優しく見守ってあげてください。
太陽・月のサビアンシンボルも併せてかんがえると,
変化を受容するゆとりある気構えが必要な時期となるでしょう。
次回、9月10日の満月リーディングは、満月形成時に公開します。
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執筆者 【すずきふみよし プロフィール】
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