こんにちは。第三の眼代々木店の西洋占星術師、タロティストの藤井まほです。

書いたひと＝藤井まほ　西洋占星術、タロットリーディング、ご縁トリートメントなど

あっという間に年の瀬ですね。皆様いかがお過ごしでしょうか。
今日は2025年の春に向けての星の動きをさくっと解説してみたいと思います。

2024年の年末あたりの天空模様

わたしたちが普段使っているカレンダー(グレゴリオ暦)では1月1日が1年の切り替えポイントとなっていますが、星の世界ではそうとも限りません。

毎年12月に来る大きな区切りは冬至。そしてそれに続く山羊座の新月が、占星術ではひとつの切り替えポイントとみられています。

今年の冬至は12月21日でした。陰極まって陽に転ずる日とされます。カボチャのお料理やゆず湯を楽しんだ方も多いかもしれませんね。

春分・夏至・秋分・冬至は、西洋占星術では太陽が「活動宮星座」に移るときです。活動宮星座とは牡羊座・蟹座・天秤座・山羊座。

なかでも牡羊座は12星座のスタート地点であり、占星術の暦では太陽が牡羊座に入るときが1年の始まりとされるんですね。一方の冬至は太陽が山羊座に入るときです。

おわかりのように、この至分によって1年は4分割されています。
それでいくと、冬至は「1年の始まり」である春分に向かう3ヵ月が始まる最終コーナーということになります。

東京で作成した冬至チャートでは、太陽が6ハウス。アセンダントが蟹座で月は乙女座、魚座の土星と180度を形成し、思い通り自由に動いていくというよりは他者や環境によって強く躾けられるため、定められたルートをはずれず頑張って進んでいくようなイメージがあります。

MCは牡羊座なので、与えられた課題をこなしながら春分という「始まり」を目指していくのでしょう。2025年の春分あたりが大いなる出発になりそうだということは、冬至図からも読み取れます。

今年の山羊座新月は大晦日、12月31日に起こります。元日より一足早く、ひとつの始まりを告げる新月。

新月図を読むと、わたしたちのうちに秘められた野望が点火されたり、電撃的なインスピレーションがあったりして新しい2025年の展望が見えてくることが予想されます。

春分過ぎに海王星が牡羊座入りします

天空の星の動きを長期的に見るときには、遠くを運行する天体(土星、天王星、海王星、冥王星)が星座を移るタイミングが重視されます。2025年には海王星、土星、天王星が次の星座に入ります(逆行して前の星座に戻る時期もありますが)。

ご存じのように、冬至のほぼ1ヵ月前に冥王星が水瓶座に入りました。

冥王星の次は、3月30日の海王星牡羊座入り。春分のほぼ10日後ですね。

最終コーナー冬至を曲がって春分に向かう道は、海王星が魚座を運行した13年間の締めくくりでもあるのです。

海王星にとって魚座はホームポジション。「らしさ」を発揮する配置でもありますが、ときに行きすぎてしまうこともありました。

海王星は芸術、夢や理想、共感、同情や慈悲、自己犠牲などを表す半面、ものごとの境界を溶かして曖昧にしたり、混沌、混乱、盲信、虚偽や詐欺といったネガティブな側面もあります。

コンサートホールに集まった聴衆がステージ上の演奏によって一体化するのは感動的な体験ですが、その演奏を偏った思想を持つ独裁者の演説と置き換えると怖いものがあります。
海王星はその両面を象徴する天体なのです。

その海王星が、3月30日にはそれまでのすべてを吹っ切って牡羊座というスタート地点に立ちます。ワクワクを感じられそうですね。
海王星は混沌を象徴しますが、始まりはいつも混沌としたものと頭の片隅にとめ置いてこの先13年の旅に向けた心構えとしましょう。

5月には土星も牡羊座に

昨年から海王星と共に魚座を運行していた土星は、2025年の5月25日に同じく牡羊座に入ります。

興味深いのは、魚座にあって混沌とした本性を目一杯発揮していた海王星と、魚座的な混沌を抑圧し秩序をもたらそうとする土星が共にこの星座を進んでいたという点。

魚座的なこと(芸術、宗教、信仰、慈悲、自己犠牲、境界線の融解、占い、エトセトラ)は、拡大されつつ抑圧もされていました。天体のパワーはそのときどきで強まったり弱まったりするので、この3年間、わたしたちはこの魚座テーマについて揺さぶられ、真実や自分の本当の気持ちを見極めにくくなっていた可能性が高いのです。

でも、3月から海王星が、5月からは土星が、いったんは魚座を離れて牡羊座に入ることに呼応して世界の空気は入れ替わるでしょう。

個人のレベルでは、何かを手放したことによって空いたスペースに新しいものがもたらされます。そしてそれは目先のことではなく、あなたのより長期的な夢や目標にとって必要なものであるはずです。

この13年間(海王星魚座期)、あるいは3年間(土星魚座期)に、なんだか翻弄されてきたなと感じていらっしゃる方は、2025年が新しいステージに上がる準備を終えられているところではないでしょうか。
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みなさま穏やかで平和な新年をお迎えくださいね。