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2022/11/03
占星術を知ってよかったこと(2) こだわりのアスペクト、クインデチレとわたし
こんにちは。第三の眼代々木店、西洋占星術師の藤井まほです。今日は少しマニアックな占星術のお話から始めますね。
といっても、占星術のこういうところが好き!というテーマなのでどうかご心配なく(^^)
占星術に詳しい人にマイナーなネタで自己紹介してくださいと言われたら、「わたしはクイーン・オブ・クインデチレです」と答えます。
クインデチレ(クインデチーレ)とはアスペクト(星と星の位置関係を角度で表したもの)の一種で、角度は165度。
(20世紀にドイツの占星家トマス・リングが発見したのに埋もれてしまい、のちに米国の心理占星家ノエル・ティルによって「再発見」されました)
クインデチレは、厳密に前後2度までの誤差でしか使われないものです。
現代の占星術でメジャーなアスペクトとされるものの中には、前後最大8度ずつくらいまでの誤差が許容されるものもあります。たとえば180度(オポジション)ならば172度~188度までが許容範囲です。結構広いですよね
(角度の許容範囲は占星術師によって考えが異なります。実際に占っていくなかで「より確度が高い=当たる」とわかれば許容度を変えたほうがいいからです)
前後8度ずつ16度まで許容されるアスペクトと比べると、163度~167度までのクインデチレはかなり許容範囲が狭いと言えます。そうすると、出生図にクインデチレがない方も結構あります。
でも、わたしの出生図には星と星の間でクインデチレが5セットあります。これってそこそこ多いんですよ。出生図にそんな特徴がある人は語呂合わせでクイーン・オブ・クインデチレというあだ名で呼ばれたりします(同業者の間では)。
オブセッションのアスペクト、クインデチレ
ちなみに多いからエラいとかお金持ちになるとかそういうことではありません、残念ながら……。
というのも、クインデチレはオブセッションのアスペクトとも言うべきものだからです。
オブセッションのアスペクトが表すのは、人が「どうしてもそうしなければと思ってしまう衝動や感受性、行動の癖」と言い換えられるかもしれません。
そういう強迫観念や衝動が複数存在すると、内面も行動も複雑化して本人はそれに振り回され、周囲からもわかりにくい、ということになりがちです。
たとえば、わたしの出生図には土星と天王星のかなりタイトなクインデチレがあります。土星はルールや規格、規範などの保持を表し、一方の天王星は既成の殻を壊して改革を進めようとする性質がある。
この二つの天体がクインデチレの関係にあると、「規則を壊そうとする奴はゆるさん」「規則があったら破りたい」という相反するふたつの衝動が対立しがちだと、占星術では読みます。
矛盾してますよね。
20代になって、10代の頃のできごとを振り返って母親に「なぜあのとき、わたしに『やっちゃダメ』って言わなかったの?」と訊いたら、「あなたって『ダメ』と言ったら絶対それをやる子だから言わなかった」という答えが返ってきたことがあります。そういう子でした。
あまのじゃくと言えばそれまでですが、なんとなく土星天王星クインデチレなニオイもします。
星の配置を読むと、あれこれ腑に落ちる
もちろん、ホロスコープを読むときは、この土星と天王星がそれぞれ何座にあるか、ほかの天体とどういう位置関係にあるかなどを総合的に見ていきます。1個のクインデチレを取り出して全体を語れるわけではないんですよね。
ただ、個人はさまざまな個別の体験を積み重ねて、現在まで生きてきています。
「土星と天王星のクインデチレ関係は、自分の人生のあのできごとに表れていたんだな」と思い当たったとき、大げさかもしれませんが「浄化」されたような気がしました。
土星天王星クインデチレは、わたしの場合「自由を求めて飛び出すために常に外部からの制約を必要とする←→なぜか制約を求めてしまってそこから自由を求めて飛び出す」という形で表れていました(いまも引き続きそんなふうだと思います)。
最初から自由な場所にいれば、自由を望むことなんてないのでしょうけれど、なぜか。
まあね。こういう矛盾を自分の中に抱えているので、いろいろ苦労してきたわけですよ(苦笑)。
でも、そういうこだわりがわたしの「脱出力」(?)の源にあってモメゴトや別れに帰結したこともあった半面、自分を成長させてくれたとも思うのです。皮肉なことに。
過去の行動パターンを読み解くことで、強くなれるかも
占星術を少し深く勉強していくと、こうしたマイナーな知識に触れる機会も増えます。
それは学ぶ人間に「わーい! 新しい知識♪」という刺激や興奮をもたらしますが、それを知った上で星を読むとあれこれ腑に落ちるという点はマニアックな技法でもスーパー基礎知識でも同じです。
(クインデチレ5個持ちがちょいレアとわかれば、自虐的にクイーンを名乗れる利点はあります(笑)
さて。こだわりの強さはある種の生きづらさにもつながりますが、その人が前に進んだり、飛躍する力にも変えられるのではないかと思っています。クイーン・オブ・クインデチレの一人としては。
生まれたときの星の配置を表した出生図。画面上では1枚の画像、印刷すれば1枚のぴらっとした紙――そこから、その人の性質や癖を読み取ることができるって面白いですよね。
そこには、決してネガティブにとどまらずポジティブなものに変化させられる可能性も示されているのです。これまでと同じようなトラブルに見舞われないように(首を突っ込まないように)、別ルートを選べるようになるかもしれません。
「何かうまくいっていない気がする」というとき、その奥にある見えないものを紐とくために星読みを使うのもひとつの手です。
煮詰まったら下を向くのをやめて、空を見上げようと言いますよね。そんなふうにして星読みを使っていただければと一占星術師として願っております。
最後に、占星術を学んでいらっしゃる方のために。
ご自分の出生図の天体同士がクインデチレを形成するかどうか、気になりますよね。
アスペクト設定ができるソフト(ケプラーなど)でアスペクト線を表示させることもできますが、180-15=165 です。ソフトがなくても、180度(オポジション)の15度前と後ろと考えれば直感的にわかりますのでお試しあれ(^^)
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